性能に関する考え方とは?
丈夫で長持ちして、暑さや寒さに悩まされず、泥棒に狙われない家に住みたいですよね。
しっかりとした構造で安心を!
当事務所では、新築住宅の場合、住宅性能表示制度の耐震等級1の1.5倍の力に耐えられる耐震等級3レベルを基本にしています。
耐震等級は間取りや窓の量によるところが大きく、等級を高めてもコストはあまり変わりません。地盤調査も行い、結果によっては適切な地盤改良をご提案しています。住宅性能評価の申請は、費用がかかるので建主様から別途にご希望がある場合のみ行っています。
太さ24cmの大黒柱が広いLDKの屋根を支えています。
大黒柱があることで、空間にもメリハリが生まれます。
構造をあらわすデザインを選ぶこともできます。
その場合は設計の初めの段階から、見た目にも美しい構造になるように間取りも含めて検討する必要があります。
構造の強さを維持するためには劣化対策が必要
木造の場合は、腐ったり白蟻に食べられたりして劣化することを防ぐ必要があります。そのため、床下と外壁内と小屋裏は、特別な工法を採用しない限りは、通気にさらすつくりにしています。
また、基礎・土台は基本的に土から40cm以上の高さにしています。床下はもぐれるつくりにして、白蟻の道ができていないか定期的にチェックできるようにしています。
冬は暖かく夏は涼しく過ごせるように
冬は日射を十分に取り入れて家の中に蓄熱できるつくりに、夏は日射を遮って風通しのよいつくりにして、できるだけ自然の力で冬は暖かく夏は涼しく過ごせるようにしています。
OMソーラーや太陽光発電などの設備は、かかるコストを光熱費の削減分で回収するのが難しいため、快適さや環境への配慮の面で建主様がご希望されたときのみ導入しています。
南に大きな窓をあけて冬の日差しをたっぷりと取り込み、屋根の奥行を深くして夏の日差しを遮るのが、冬は暖かく夏は涼しい家の基本です。
西日は斜めに差し込むので、屋根だけでは十分に遮ぎることができません。
景色が良い南西向きに窓をあけたこの家では、屋根の下にフックをつけて、夏に簾を下げられるようにしています。
新築住宅の場合は、住宅性能表示制度の省エネルギー対策等級4レベルは最低限に、それ以上を基本としています。
断熱材は種類が豊富で、何を選んでも適切な厚みと施工で必要な断熱性は得られます。コストは安価なグラスウールと高価なセルロースファイバーなどでは数十万円以上の開きがあるので、吸放湿性の有無、防火性、外張りか充填か、環境への負荷、気密性のよい施工をしやすいかなど、それぞれの特徴をご説明してから選んでいただいています。
窓は、ガラスの種類と窓枠の素材やつくりにより、性能とコストにかなり開きがあります。インテリアや外観の大事な要素でもあるので、お好みを伺いながらご提案しています。
一般的に壁や天井に比べて窓の断熱性は低くなります。断熱性の高い家にするには、窓の性能を上げることが効果的です。
性能が特に良い3重ガラスの木製サッシなら、寒冷地の冬でも安心です。
様々な工夫を組み合わせて防犯を強化
窓の防犯には、ダイヤル錠やボタン錠付きのクレセントをおすすめしています。開閉は少し面倒ですが、コストをほとんどかけずに高い効果を期待できます。
ドアの防犯には、ピッキング対応の鍵と内側のサムターンを取り外しできる鍵の組み合わせをおすすめしています。特にドアの近くにガラスがある場合は、割って手を差し込んでも開錠できないので安心です。
人感センサー付きライトや防犯カメラも防犯性が高いですが、コストが少々かかるので、採用する場合は取り付け位置を厳選しています。家の周囲の見通しを良くしたり、音の鳴る砂利敷きにすることも多いです。窓にシャッターや雨戸を取り付けたりセキュリティー会社と契約するなどその他にも様々な防犯対策がありますが、コストがかかるので建主様の考え次第となります。
玄関に明り取りの窓をあける場合、無骨な柵はつけたくないものです。
この家では柵の代わりに飾り棚の板を取り付けて、板と板の間にも鉄の角棒を入れて防犯しています。
防犯には日常の習慣も大切です。
夜間や不在時にカーテンを閉めてほんのり明かりをつけておくと、泥棒よけに効果的です。