はじめてのボーナスでテントを買った。

早速キャンプへ行くことにしたのだが、当日は大雨。急遽行き先を友人の別荘に変更した。せっかくだから少しでもキャンプ気分を味わいたいと、別荘のリビングにテントを設営してみた。テントの中ではひそひそ話し、テントの外ではどんちゃん騒ぎ、2つの雰囲気を楽しめた。

 

小さい子供が2人いる家族の家を設計していたときのこと

私「居間はどのようにしたいですか?」

建「家族それぞれが居間で過ごしたくなるように、楽しい雰囲気にしたいですね。」。

私「天井が高くて広いから、梁から何か吊しても面白いですよ。ブランコはいかがですか?」

建「面白そうだけれど、ぐいぐいこいで硝子をけやぶりそう」。

私「ハンモックを吊ったらどうでしょう?」

建「いいですねえ。ハンモックで昼寝は憧れですよ」。

私「それでは、竣工祝いにハンモックをお贈りしますよ」。

 

ハンモック専門店を訪れると、網状のもの、原色の布製のもの、様々なハンモックが壁から壁に渡しかけてある。そして店の中央には、椅子型のハンモックが吊下げられていた。天井から太い縄で、長さ1m位の木の棒が吊され、その木の棒の両端に生成の布が渡しかけられている。腰掛けてみると、体がすっぽりとくるまれて、ちょっと違う世界にいるような感じがする。 広い居間の中で、1人こもって本を読んだり、うたた寝したい時にはちょうど良い。建主さんの喜ぶ姿を思い浮かべ、ほくほくと購入した。

 

それから数ヵ月後、ハンモックで寛がせてもらおうと建主さんの家へ遊びに行った。しかし、寛ぐことはなかった。ハンモックに座って吊るし縄を30回ほどよじり、高速スピンを楽しむのがはやっていたのだ。もちろん私も参加。子ども達にくるくる回してもらい、大いに楽しんだのだった。大人なので、気持ち悪くなる前にリタイアしたけれどもね。

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